CineReview
独断と偏見で選んだ映画・DVDの感想・(似非)批評をしていくブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ライフ・イズ・ビューティフル
LIFE.jpg

1939年イタリア。いつも陽気で、人々を楽しませる達人グイド(ロベルト・ベニーニ)が、トスカーナのある街にやって来た。そこで彼は小学校教師のドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)に恋をする。彼の純粋さとロマンチックな人柄は、確実に彼女の心をとらえ、困難の末ふたりはめでたく結ばれ、息子ジョズエ(ジョルジオ・カンタリーニ)を交えた親子3人の幸福な家庭を築くのだった。
だが、戦争の色が濃くなり、幸せだった家族に過酷な運命が…。ユダヤ系イタリア人のグイドとその息子であるジョズエは強制収容所へ。絶望と死の恐怖に支配された世界を目の前にしてもグイドは、幼い息子に悲惨な現実を悟られないよう、陽気に振舞い豊かな空想力を駆使し”嘘”をつき続ける。


冒頭まず感じたこと。
イタリア映画(原題:La Vita e Bella)なので、もちろんイタリア語が満載。イタリア語って英語に比べたら早口だからもしかしたら人によっては”攻撃的”に聞こえてしまうのかもしれない。イタリア語とか、イタリアのノリに「むー?」と思う人は、抵抗があるかも。
私は大学で少しかじっているが、やっぱり「速く」て、作中の会話を聞いていてもやっぱり1単語くらいしか聞き取れなかった。そんな「試し」が出来るほど、前半は本当に楽しい。
実際にこんな出会いがあったら素敵だな、と顔をほころばせて観ていた。”マジック”みたいな演出(この意味は観たらきっと分かります)は、映画というより演劇っぽいと思う。

でも後半は一転した。ナチスのユダヤ人迫害の映画やドキュメンタリー番組は何度か観たことがあるけれどどれも残酷・非情で、数十年前に行われていたということが信じられない。
それに比べ今作の描き方は、軽い…かもしれない。私は十分だと思ったけど。もっと酷いという事実を知っていれば、あとは想像力を働かせるべし。
強制収容所に入れられても、「ジョズエ、これはね、とっても楽しいゲームなんだよ!点数制度になっていてね、1000点得ったら、ご褒美で戦車がもらえるんだよ!」と言い聞かせ、どんなにつらい強制労働の後でも息子の前では笑顔を絶やさず、そして決して事実は知らせなかった。
でもグイドはあっけなく殺されてしまう。泣く暇もないくらい、あっけなく。そういうことだ。そうやって「あっけなく」殺されてったんだ、みんな。

ラスト、アメリカ兵の戦車に乗ってはしゃぐ無垢なジョズエが痛々しく、母ドーラとの再会シーンで初めて泣いた。そこで突然何かが切れたかのように、声を上げて泣いてしまった。その2人の笑顔を観て私は初めてグイドの死を感じた。
笑いと悲しみは紙一重っていうか…最後には、今まで笑っていたのがすべて、悲しみのバックグラウンドに見えてくるというか。

ちなみに主演のロベルト・ベニーニは、今作で監督・脚本もこなし、アカデミー主演男優賞、外国語映画賞、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した。ちなみにグイド&ドーラ夫妻は、「実生活」でも夫婦だそうで、ニコレッタ・ブラスキはベニーニの監督作にはすべて出演しているそう。仲いいのね~。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

エド・ウッド
edwood.jpg

"史上最低"の監督と言われた男、エドワード・デイヴィッド・ウッド・ジュニア、通称エド・ウッドの半生を描いた伝記映画。 ティム・バートン監督。
映画監督志望の青年エド・ウッド(ジョニー・デップ)は、性転換手術をテーマにした映画に取り組もうとするが、出資してくれるプロデューサーがいない。そこで彼は往年のドラキュラ俳優ベラ・ルゴシ(マーティン・ランドー)を口説き、彼を出演させることを条件に、資金を集めようとするのだが…


最近ジョニー・デップの作品をよく観るが、彼の女装姿をこんなに観ることになるとは思わなかった。ドンファンもそうであったが、今作はなんせ、「女装趣味」の役。渋くて色っぽいいつもの姿はまるでない。そもそも望んではいけないのだ。
甲高くかかる「カ~ット!」の声。
女装し、メガホン片手にガニ股で歩きまわる姿。
なぜか女装モードになると、ヒール靴を履き、ブロンドのヅラをかぶり、ブラもします。でも、ヒゲは生えたまま~。そして女装グッズで欠かせないのがアンゴラニット。
自己制御できなくなるほどキレちゃったら「こうなったらもう…」とか言いながら頬にアンゴラをスリスリすれば落ち着いちゃう。…ヤバイ、ヤバ過ぎる。
すいません、あまりにもショッキング印象的だったもので女装のことしか書いてない。

さて、作品について語りましょう。実話なので出てくるキャラクターも。皆実在していたようです。
モノクロ映画なので、それだけで「古臭い」と倦厭する方も居るかもしれませんが、気になりませんでした。キャストが新しいし、ジョニーの他に、恋人ドロレス役でサラ・ジェシカ・パーカーが出ています。あの、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の彼女です。
出だしから「私って馬面?」とか……言わせちゃったよ、ティム・バートン。
そんな馬面の彼女とエドのカラミが面白かった。中でも喧嘩のシーンがとても。
ドロレスがエドにぶち切れするシーンは壮絶です。最近あんまり見ないくらい壮絶。食器やら何やら危険なものをワーワー言いながらどんどんエドに投げつけます。でもなかなか命中しない。
「よく避けるなぁ」と感心していたら、最後に後頭部にフライパンが見事(!?)直撃!
ぶっ倒れるエド(というかジョニー?)。昔のコントみたいだけど。それから、
無茶ばっかりするエドについに愛想をつかして別れを告げるシーン。去っていくドロレスを"凄まじい格好"で追うエド。別れのシーンってもっとシリアスなはずなのに笑わせてどうするのよ、と思いながら声出して笑ってしまいました。大真面目なこと言ってるけど、その"格好"で言うなよ。
なんだよガーターベルトって…。いかんいかん、また女装の話になるところだった。

エドという人は「何が何でも」映画監督になりたかった。
だからストーリーのつじつまが合わなくてもOK!俳優やスタッフだって、おかまやら、巨大なプロレスラー(声とかボブ・サップみたいだった)やら、そんな人らしか使わない(というよりそういうのしか使えない?)。何があっても1TAKEしか取らない。もうインチキなB級路線まっしぐらでも気にしない。
でも何だっていい。1本でもいいから、歴史に名を刻みたかったのだろう。でも称号はどうあれ、彼は映画監督として歴史に残れたのだから、彼としては良かったのだろう。

マーティン・ランドーは、このベラ・ルゴシ役でオスカー助演男優賞を獲得したらしいのですが、納得。演じているというか、ホンモノにしか見えなかった。本当に彼は昔ドラキュラ役をやってて、今は落ちこぼれてヤク中なんだろうなって。しかも(私は見たことがないけれど)実在していた怪奇スターのベラ・ルゴシに見た目もそっくりなんだそう。凄いなぁ、役者って。
その他、サラ以外にも濃いキャラだらけ。

モノクロだなんて観てたら忘れます。2時間ちょいの長編だけど観られます。
エドという人間を愛すティム監督の成す技でしょうか、伝記なのに硬くない。
作った映画がつまらなくても、生涯を語る映画がこんな魅力的になるのだからエドは立派な天才。
いや、ティムが天才なのか?

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

夢のチョコレート工場
willywonka.jpg

現在公開中の「チャーリーとチョコレート工場」の原作であるドアルド・ダールの児童向け小説を1971年に映画化したもの。物語の主人公は貧しい少年チャーリーが、「謎に包まれたワンカ(ジーン・ワイルダー)のチョコレート工場を見学できる」ゴールデンチケットを手に入れる。チャーリーの他に4人の子どもとその親たちも同行するが、その4人が皆ワガママで聞き分けのない子ばかり。「一生分のチョコ」を手にするのははたして?

ジョニー・デップ主演の映画を先に観て、前作であるこの作品があることを知って、TSUTAYAに通ったがいつ行っても借りっぱなしだったのが、やっと手に入った。
元とする話が同じなので、展開は"ほぼ"同じですが、スポットを当てている位置などが違うため、違った味わいのある作品。新作では「家族愛」がテーマのひとつだが、今作はもっとストレートにおそらく原作本を忠実に再現したものだと思われる。
また、30年以上前に作られた作品であるということで、良くも悪くも「時代を感じる」ことが出来る。つまり、「なんかちゃっちいなぁ」と思うか、「あの時代でCGなしでここまでやっちゃえるんだ」と思うかの違い。飴玉が風船だっていいじゃない!チョコレートの川がなんか赤くて、泡ぶくがたっててもいいじゃない!(いいのか)

新作では工場のシーンが長い気がしたけれど、今作ではチケットを手に入れるまでがまず長い。何せ、ミュージカル仕立てですから、新作では言うことを聞かなかった子どもがお仕置きされるときにウンパルンパが歌うだけでしたが、今作ではチャーリーのお母さんもじいちゃんも、ベルーカも、あのウォンカさんも歌います。ってかこのチャーリーにはお父さん居ないのね…。

あとね、ウンパルンパが出てくるたび怖くて…顔オレンジで髪はガチャピン色、しかもCGじゃなく生身。「時給がカカオ」のくだりも無し。私はやはりめざましの大塚さん顔のウンパルンパが好き。
チケットに群がる日本人の描写は今作の方が「日本」っぽい。新作ではどうみても店も買う人も上海・香港チックでしたので。

相違点を上げれば山のようにあるけれど、全体的に見て大きな違いといえば、新作には毒々しさや皮肉がたっぷりですが、今作のウォンカさんは人間っぽいし、大袈裟な感じはなく淡々と進んでいく感じがした。英国向けか米国向けかってところなのかしら。

でも、チャーリーがチケット見つけたときはこっちまで嬉しくなって
「おじいちゃーん!」って叫びたくなったのはどちらの作品を観ても同じ。

テーマ:チャーリーとチョコレート工場 - ジャンル:映画

レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
20051105175724.jpg

発明好きのヴァイオレット(エミリー・ブラウニング)、読書家のクラウス(リアム・エイケン)、噛むことが大好きなサニー(カラ&シェルビー・ホフマン)は、裕福なボードレール家の三姉弟妹。ある日、火事によって愛する両親を失った3人は、遠縁のオラフ伯爵(ジム・キャリー)に引き取られることに。ところがオラフ伯爵は、後見人手続きが終わった途端、遺産目当てに3人の暗殺を企てる。3人は、この危機を何とか逃れ、別の親戚へ預けられることになるのだが、強欲なオラフ伯爵はそれで諦めるわけもなく…。謎の作家レモニー・スニケットの「世にも不幸な出来事」を映像化したファミリー映画。

うーん、上演前のTVCMを観ている限りでは「面白そう」だと思っていたのですが、ちょっと期待はずれでした。「不幸」がテーマなんですけど、「そんなに不幸じゃないよなぁ」なんて。しかも冒頭で「不幸な物語を観たくない人は、今からでも別の映画を観て」と自らハードルを上げるかのようなナレーション。ハズしてる感も狙いなのかしら。

確かに現実的に考えると火事で両親が死んで、遺産目当てのよく知らない親戚に引き取られてこき使われるて、しまいには殺されかけるなんてそうとう不幸な話なんですけど、冒頭から「本の中のお話」という演出で始まっているため、物語にしては「物足りない」かなぁと思えます。

「エターナル~」以来、久々に"扮装ジム"を観たのですがあのナチュラルな演技の後にこれとは、彼らしい。本巣に戻ってきたとでも言いましょうか。今作ではより毒を放って浮いていた目立ってました。それでもやっぱり彼の頭の回転の速さには舌を巻きます。DVD特典のメイキングでの「アドリブ役作り」はとても興味深い。

ストーリーテラー役の原作者役がほとんどシルエットなのですが一瞬ジュード・ロウに見えて、その後調べたら本当に彼だったので驚きました。
サニーの「ダァ」「ブァ」言葉の字幕、私は好きでした。ってかもー可愛いよ、サニー。ちなみにサニー役は双子のダブルキャスト。関係ないけど、ドラマ「フルハウス」のミシェルがよぎりました。

DVDメニューのアニメーションの感じも凝ってて好きでした。
って内容についてはほんと触れてない…。内容より特典映像のほうが面白かった。ちなみに伯爵の最後のシーンは、タイーホされるより、採用されなかった⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーンの方が好み。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

ショコラ
chocolat.jpg

フランスのとある小さな村。レノ伯爵(アルフレッド・モリーナ)の猛威で因習に凝り固まったこの村に、ある日、不思議な女ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘アヌーク(ヴィクトワール・ティヴィソル)が越してきてチョコレート店を開く。厳格なこの村に似つかわしくないチョコだったが、ヴィアンヌの客の好みにあったチョコを見分ける魔法のような力で、村人たちはチョコの虜になってしまう。やがて村の雰囲気も明るく開放的なものになっていくのだが…

このパッケージだけ見るとラブストーリっぽく見えますが、内容は異なります。男女愛の要素が皆無なわけではないけれど、もっと大きくて温かいものをテーマにしていると思う。
一見、インパクトが無い作品のように思えますが、見始めるとどんどん惹きこまれていった。大きな感動はないけれど、心にはしっかり残る作品だと思う。
チョコで人を幸せに出来るだなんて素敵じゃないですか。出てくるチョコメニューはどれも美味しそうで、中でも私はホット・チョコが飲みたくてたまらなくなった。観てるだけで口の中が甘~くなってくるような。だから、チョコ嫌いの人には観てられないぐらいかもしれないね。

ジュリエットが好演しているヴィアンヌがとっても素敵な女性で、メイキングなんかを見ているとジュリエット自身もそうなんだろうなと思った。その娘アヌーク役の子はどっかでみたことあるなぁと思ったら、『ポネット』で注目されていた、かわい子ちゃんでした。
ジュディ・デンチの存在感ある演技、その他の登場人物も皆キャラクターがしっかりと作られているので入り込める。ジョニー・デップも出ています。
今回は海賊ならぬ「川」賊役で(笑)彼の弾くギターも聴けます。DVDのパッケージになるくらいだから出ずっぱりなのか、と言えばそうではなく、一種のスパイスとして(チリ・ペッパー?)登場する感じです。

ヴィアンヌを始めとして、村の女性の着ているファッションの色使いや形が綺麗でとても女性らしくて良いなぁと思いました。

綺麗なストーリー・キャストの生き生きとした演技・漂い、時には気持ちを代弁するような音楽、それから舞台となる村もセットではなく本物の小さな村を使って撮影(一部を除く)したそうですが、どこか不思議な雰囲気が漂っていて、本の中の世界みたいだった。秀作でしょう!

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。